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検診ってナニ?—検診について

乳がん検診についての理解を深めていただくページです。
初診の時に役立つ情報や、検診後の対応などをご覧いただくことができます。

ページ内目次

乳がん検診の概要

乳がん検診は、しこりなどの自覚症状がない場合に、早期発見を目的として定期的に受けるものです。
がん検診の目的は、検診の対象となる人たちの死亡率を低下させることです。
乳がん検診では、無症状のうちに早期の乳がんが発見される可能性が高く、その段階で治療すれば、予後(治療の経過)は良好です。

乳がんの検診(一次検診)は、国の指針では、対象は40歳以上で、問診、視触診、乳房X線検査(マンモグラフィ)が基本になっています。

検診には市区町村が実施している対策型検診と個人が自分の死亡リスクを下げるために受ける任意型検診があります。

対策型検診には集団検診や施設検診があり、公的な補助金が出るので、無料か自己負担が少額ですみます。(自己負担額は自治体により異なります)
任意型検診は人間ドックや医療機関で行います。健康保険組合などから補助金が出ることがありますが、基本的には全額自己負担のため、集団検診に比べて自己負担の金額は多くなります。基本的な検診内容の種類や料金、オプションで選べる検査の種類は、医療機関によって異なります。

マンモグラフィは、50歳以上について「対象とする集団の乳がんによる死亡率を減少させる」という検診の目的が科学的に証明されている方法です。40代もそれに準じた根拠があるとされています。
「視触診のみ」の検診は有効性を示す科学的な根拠がありません。
「超音波検査」を組み合わせたり、単独で用いたりする方法を採用するところもあります。

2年に1回の定期検診を

がん検診の精度は進歩していますが、「異常なし」という判定は、「あなたの身体にはがんはありません」ということではありません。がんの場所や種類、大きさによっては見つけづらいこと、見落としてしまう可能性もあります。がんを早期に発見するためには、検診を定期的に継続することが重要です。

検診は2年に1回の受診でも、毎年受診した場合とほぼ同様の有効性が示されています。
ただし、受診後や検診を実施しない年に、新たにしこりを触れた場合には、速やかに乳房疾患の診療を専門とする乳腺外科等の医師を受診するようにしてください。

検診の受け方

各地方自治体(都道府県、市町村、特別区)で、がん検診や一般の健康診断を実施しています。
これらの検診は、どなたでも受診することが可能です。ただし、対象となる年齢や実施時期、検査を行う場所、費用負担は各自治体によって異なります。詳しくは、各地方自治体のがん検診担当窓口にお尋ねください。

また人間ドックでや医療機関で乳がん検診を受けることができます。(任意型検診)
健康保険組合などから補助金が出ることがありますが、基本的には医療保険は適応ではなく、全額自己負担のため、集団検診に比べて自己負担の金額は多くなります。基本的な検診内容の種類や料金、オプションで選べる検査の種類は、医療機関によって異なります。実施する医療機関にお問い合わせください。

乳がん検診の種類

マンモグラフィ(乳房X線撮影)

生活習慣の欧米化により、日本人の乳が ん疾患率は年々増加し、今では、女性に発生するがんとしては最も多い病気となり、15人に1人の割合で一生涯のうちに罹患します。それとともに乳がん死も増加しており、厚生労働省では2009年には11,918名の尊い命が乳がんで奪われたと発表しています。この数は交通事故による死亡者数の2倍、女性にとっては4倍となっています。

マンモグラフィ診断装置

マンモグラフィ診断装置

超音波検査

人間の耳には聞こえない高い周波数の音波(超音波)を乳房内に送信し、臓器に当たって反射してくる音(エコー)を画像として表示します。超音波検査では手にふれない5~10mmのしこりを見つけだすことができます。全年齢にわたり適応がありますが、特に発達した乳腺内でのがん組織は明瞭に描出されるため比較的若い年齢の方に(20~60歳)適しています。マンモグラフィ同様超音波での日本人の乳がんの死亡を減少させるという検証はなされていません。現在、厚生労働省のがん戦略の一環として大規模比較試験が進行中です。がんの発見率は茨城県おいては有効であることが証明されています。

超音波診断装置

超音波診断装置

検診の後

検診で精密検査が必要(”要精検”)と判定されたということは、「がんの疑いを含め、なんらかの異常(病気)があるかもしれない」と判断されたということです。より詳しい検査を行い、本当に異常があるかどうかを調べる必要があります。必ず、精密検査を受けましょう。精密検査は乳腺外科、乳腺科などを有する医療機関でうけることができます。(茨城県乳がん検診精密検査機関リスト

実際の集団検診では、1000人の方が乳がん検診を受けると約50〜100(5〜10%)の方が”要精検”と判定されます。そのうちに乳がんが発見される方は2〜3人程度です。ですから「要精検」と判定されてもやみくもに怖がるのではなく、精密検査を受け、病気があれば早期に診断を、あるいは病気がないかの疑いを晴らすことが大切です。

検診で異常が見つからなかった場合は、2年に1度の定期検診を続けていきましょう。

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